>Requiem

その67・・・「怖さを知ること」・・・・

阪神淡路大震災から10年が経ち、あれから阪神間では
大きな地震と呼べる地震は起きていません。

当時4才だったリクは、実感としてはっきりと震災を覚えてはいないのですが
たまにあるほんの少しの揺れ、震度1でも2でも
あるいは、自分が疲れてめまいを感じたのも地震と間違えて
「今の、地震?!」と怖がります。
地震は絶対イヤだ、きてほしくない、と強く言います。

私が子どもだった頃は阪神間にはほとんどと言っていいほど地震はなく
ごくたまに地震があると(それも震度2か、震度3あったら大揺れ)
むしろ物珍しがって喜んでいたものです。
その頃も地震大国日本ですから、他の地方では
もっと大きな地震があったり、被害があったり
あるいは関東大震災といったことも、知識としては知っていても
実感として、全くわかっていなかったということなんですね。

阪神淡路大震災に遭って初めて、
倒れるはずがない高速道路が倒れ、崩れるはずがないビルが崩れ
家屋はいとも簡単に潰れてしまうのだと、地震の恐ろしさを
知ったような気がします。

そして、その時の記憶は直接なくても
何度も学校で学んだり話を聞いたり、当時の映像を見たりした
あれからの子ども達は、体験としてしっかり地震は怖い物だと
身につけたのでしょう。

人災と違って、なくそうと思って努力するわけにはいかない天災
地震は怖いのだとしっかり意識することが、防災の第一歩ですね




その68へ