>Requiem

その106・・・『東日本大震災から1ヶ月』・・・・



阪神大震災の時、比較的被害の少ない地域で被災した私は、
同じ被災地ではあるけども実家に身を寄せていたのですが、
1ヶ月もすればライフラインも戻り家に帰って
それなりの生活をすることが出来るようになりました。

たった1ヶ月ではあったけども、とても長い期間に思えました。
それはたぶん、避難生活がいつまでなのか
明確にわからなかったからだと思います。

未曾有の東日本大震災から1ヶ月
被災されたみなさんの生活はどうなっているでしょうか
まだがれきの山となったままの海岸線
いくらか改善はされているとはいえ、避難所暮らしの方々
孤立した避難所や自宅にいる人には物資が届きにくいとか
そういうことをとぎれとぎれに聞きます

実はアレから震災関係のニュースは出来るだけ見ないようにしているのです。
阪神大震災を経験した人の中には、東日本大震災からこっち
体調不良を訴える人が増加しているらしいです。

たぶんそうでなくても震災のニュースをずっと見ていれば
何かしら影響が出てしまいそうなものですが、かつて自分も経験していれば
その影響はひとしおなのです。同じ地震災害とはいえ、規模や災害の内容が
全く違うわけですが、否応なく思い出されてしまいますよね。


先日札幌に行ったときに、余震と思われる地震がありました。
震度3でしたが、ゆらゆらと長く続く揺れに心拍数は上がり
手が震えてきて、泣き出しそうになるのを押さえるので精一杯

でも周りにいる人達は割と平気なのですよ
アラサーがほとんどだったんですが、阪神大震災があった時は
中学生くらいだったでしょうか。北海道ではそれほどニュースにも
なってなかったのかもしれません。
割とのどかに、どんなんだったの?みたいな感じで聞かれて
そのギャップにびっくりしたんですよね。


今の子ども達は、東日本大震災をニュースで見てどんな風に思ってるだろうか?
まるで、映画のように空から陸から、津波が襲う様子を映し出されて
どんな風に感じているのだろうか?
がれきと、避難所で暮らす人を、手触りも匂いもないテレビで見て
何が心に残っているだろうか?

どうかそれがただの恐怖だけにならないように
人の気持ちに寄り添えるように
大人達が側に一緒にいてあげてください

そしてあなたの側にも誰かがいてくれますように